初詣文化はいつから始まった?行く前に調べてみると楽しいかも。


お正月はおせち料理を食べ、初詣をして、一家が集まり家族団欒をするという日本ならではの文化がありますが、そもそも「初詣」とはいつから始まったものなのでしょうか。
実は私自身は毎年、年末詣(12月4週目くらいですね)をすることにしていて、お正月にぎやかになる前の静かな神社で今年一年の感謝、来年も良い年でありますようにとするのが恒例行事なのですが……。一旦それは置いてと、

今回はその「初詣」について詳しく調べてみました。



「初詣」という言葉は最近できた!

初詣という言葉は、明治時代になるまで聞かれない言葉であったようです。
というのも現在の初詣の形の「元日詣り」よりも「縁日詣り」のほうが人気であったようです。
また、毎月足を運び、詣る人がとても多く、神社自体が現在よりもにぎわっていたようです。
では、いつから「元日詣り」が初詣となり、特に元日は賑わいをみせるようになったのでしょうか。

初詣の由来は「年籠り」(としごもり)! 大晦日の日暮れ後は既に元日!?

そもそも初詣の起源はどのようなものだったのでしょうか。

それは、家長が祈願のために大晦日の夜から元日の朝にかけて氏神神社に籠る「年籠り」が起源とされています。
また、時計がない時代においては、日が暮れる頃が一日の終わりで、日が暮れた夕方からが一日の始まりとされていたため、「年籠り」をする頃は元日を迎えている状態であったようです。

そして近代になると年籠りは、大晦日の夜の「除夜詣」と元日の朝の「元日詣」との2つに別れ
現在では「除夜詣」の文化も残しつつ、初詣の「元日詣」が広く認知されている状態となっています。

参考サイト:初詣の由来、歴史|お正月特集2020|縁結び祈願 京都地主神社




商業的背景から出来上がった!?「初詣」文化

ではいつから、「元日詣り」が「初詣」となったのでしょうか。
それは、鉄道が発達した明治時代中期(東海道新幹線開通の1872年頃)からとされています。

鉄道が開通するにつれ、信心からお参りするというだけではなく、当時はまだ新しかった「汽車」に乗って「郊外」に遊びに行くという事自体を楽しんでいたようです。

鉄道会社はそのような需要を感じ取り、キャンペーンとして「元日詣り」のことを「初詣」と表現して、鉄道商品を発売するようになったようです。

また、鉄道開通当初は「恵方詣り」が主流でしたが、毎年変わる方角に左右されてしまうことから、鉄道会社としては毎年嬉しいものの、若干不安定さが残るイベントでした。
そのためか、鉄道会社はそれぞれ自分の路線内にある神社を「恵方」として宣伝するようになりました。
そのため、現在では「恵方」の意味は薄れてしまい、
「方角にこだわらず、お正月に神社詣りをする」というものが「初詣」というように表現されることも多いようです。

初詣は正月三が日に行かなくてはいけないということはない!?

初詣は正月三が日に行かなくてはいけないというように思われがちですが、
人混みは避けたいであったり、どうしても行けないという方もかなりいらっしゃるかと思います。

ですが、初詣自体は必ずしも三が日に行かなくては行けないということはなく、その年初めて社寺に参詣すること自体を「初詣」というという考えもありますので、早めにいってみようという程度でも良いかもしれません。

参考リンク:初詣の意味 (コトバンク)

ちなみに、お正月気分を味わいたいのであれば、一般的に正月の門松のある「松の内」の期間中がオススメです。

松の内の期間は、関西では「1月15日」、関東では「1月7日」までとなっていることが多いですが、それぞれの神社寺院によって異なることもあるため、行く前に調べてみるのが良いでしょう。




まとめ

時代に合わせて変化する「初詣」を知ることができ、私自身とても楽しく記事を書くことができました。

これは個人的な考えですが、人が殺到し神様が忙しいお正月シーズンだけ行くより、人の少ない年末に1年の無事をしっかり感謝することや、近くにある神社・地蔵に毎日参るまではしなくとも感謝したりお願いしたりするというような、周りからは緩く見えつつもしっかり敬うような感覚のほうが実は良いのではと思っていたりします。

結局、「気持ちの問題」なのかもしれませんが、形を変えつつも日本に根付くお正月の「初詣文化」自体は新年が始まった実感が湧きますし、出店やおみくじなどの賑わいもとても楽しいですので今後も続いてほしいと思っています。

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